| コンセプト
「すべての人にやさしいハサミ」をテーマに、ロナルド・メイスが提唱するユニバーサルデザインの考え方に基いて、長谷川刃物とトライポッドデザインが共同で開発しました。
使いやすさの視点から
ハサミの使い易さを阻害している大きな要因として、1つはハンドル(グリップ)の形状が挙げられます。通常のハサミはハンドル部分の厚みがほとんどなく、机や地面など平面に置いた場合は拾い上げるのに指先で持ち上げなければなりません。もう1つはハサミを開いたり閉じたりする動作に必要な力です。ハサミの開閉にはある程度の握力が必要ですが、長時間使用するときや握力が弱い人にとっては、閉じる動作よりも開く動作の方が負担になります。
STEP 1
カスタネットはさみでは、ハンドルの形状とバネによる開く力の補助という2つの大きなテーマに基いて設計しました。ハンドルの形状については、従来のハサミのように2つのリングに指を入れて使うことから脱却して、握りやすい形状を追求したところ、球状のものが一番握りやすいことが分かりました。そこで、球体を半分に切断してそれぞれに刃をつけ、さらにスプリングを1本取り付けて開閉できるようにしました。
STEP 2
しかしこの状態では開閉時にハンドルとハンドルの間に手を挟んでしまいます。また、球状のため机など平面に置くと転がってしまいます。そこで全体のイメージを大きく変えて、手を挟まないように面取りをしてさらに両面にフラットな部分を作ることで置いても安定するようにしました。この改良によってハンドルを握らなくても置いた状態で上から押すだけで切れるようになりました。そして、開くときの補助になるスプリングを閉じるときに負担にならない程度の柔らかさと、動きの安定度を増すために2つ付けることにしました。
安全性と安心感を実現するために
スプリング付きハサミの難点はどうやって収納するか、という問題です。今までのハサミはほとんどがロックで開くのを止めて収納する形式でした。しかし、ロックをしたり解除する動作は細かくて複雑なので、指先が思うように動かない人や目が悪い人にとっては意外と大変な作業です。カスタネットはさみではこういった作業をなくしたいと考え、刃のカバーを付けることで開いた状態でも安全に収納できるようにしました。すると今度はカバーを外す動作が発生します。カバーを外すには本体とカバーの両方を手に持って引っ張らないといけません。この動作はやはり負担になると考え、カバーをしたままで切れるように工夫しました。カバーに切れ目を入れてそこに紙などを入れて切れて、しかもそのまま切り進みができるようにしました。カバーをした状態なら指が入らず、子供の使用にも安心です。もちろん、カバーを外せば通常のハサミと同じように使用できます。
ユニークなデザインと楽しさ
カスタネットのようなかわいらしいデザインで、切るたびに音が鳴ります。ハサミを使ってみんなで工作などすると楽しいですね。プレゼントやギフトにも最適です。 |