ナイフの鋼材一覧


ナイフのブレードは、ステンレス鋼と炭素鋼が使用されています。材質によって、ナイフの価格に影響するところが大きいです。

鋼材名 成分と特性
炭素鋼 別名ハイカーボンスチールは、鉄に炭素分を多量に含ませた鋼材。炭素を多く含ませるほど硬度は高くなるが、逆にもろくもなる。切れ味がよく刃持ちが良い反面、錆に弱いといったデメリットがある。
ステンレス鋼 鉄にクロームやニッケルを加えた鋼材。錆びにくいのが特徴。現在の主流な炭素含有率を高めたハイカーボンステンレスには、440C、ATS-34といった素材が有名。錆=ステン。
ATS-34 カーボン0.97%、クローム14〜14.5%、モリブデン4.0%、カーボン系の高炭素鋼に耐腐性を高めるためにクロームを多く、切れ味を良くするためにカーボンを多く含有させたもので、日立金属が開発した優秀な特殊ステンレス鋼。ナイフ鋼材に求められる様々な要素を、バランス良く備えている。実用硬度HRC60〜61。
ATS-55 ATS-34の性能をさらに向上させた鋼材。
カウリX ステンレス系の粉末鋼でありながら炭素鋼と同等の硬度を持つ。刃持ちはATS-34の10倍とも言われている。
440-C
(SUS-440C)
カーボン1.0%、クローム17%〜18%、モリブデン0.45%。耐腐性を高めるためにクロームを多く、切れ味を良くするためにカーボンを多く含有させてある。代表的なナイフ用鋼材の一つで、アメリカで開発された鋼材である。440Cの名称はアメリカで使用されているSUS基準によるもので炭素の含有率に応じて、A、B、Cのランクに分けられたもの。含有率の高いものがCとなる。錆にも強い。実用硬度はHRC57〜59。
440-A
(SUS-440A)
カーボン0.6%、クローム17〜18%、モリブデン0.4%、18クローム材、USA規格。愛知製鋼のクローム鋼(ステン)。特徴は18クローム鋼であるため、錆に強く、包丁やダイバーナイフ等に適した鋼材であること。
ハイス鋼 ハイスピード鋼と呼ばれる高速度工具鋼の略称。高い硬度と対磨耗性を持つ高級鋼材だが、錆に弱いのが難点。ハイス鋼には、
@モリブデンを多量に含むモリブデン系
Aタングステンを多量に含むタングステン系
の2種類がある。実用硬度61〜63。
8A
(AUS-8)
カーボン0.8%、クローム13〜14%、モリブデン0.25%、バナジューム0.1〜0.3%。愛知製鋼で作られているステンレス鋼。440Bに近い組成性質を持っている。クローム成分の含有率がやや低いが、研ぎやすく、扱いやすい鋼材としてファクトリーナイフに広く使用されている。実用硬度56〜58。
ダマスカス鋼 2種類の金属を重ね合わせて作る鍛造鋼。鍛造の過程で、重ね合わせた異種の金属板に折り返しや切り重ねを何回も繰り返し積層させる。従って完成時には、数多くの金属層が形成され、独特の美しい波状の縞模様が現れる。
銀紙 日立金属が開発したステンレス鋼材。硬度は落ちるが、バランス良く設計されている。「G」と表示される。
銀紙1号 カーボン0.8%、クローム15〜17%、タングステン0.4%。日立安来鋼銀紙1号の略。13クローム系ステンレス鋼。この鋼材は、カーボン系の高炭素鋼にクロームを含有させた新しい鋼材である。ステンレス系刃物鋼では錆にくく切れ味も安定している。
青紙2号 カーボン1.1〜1.2%、マンガン0.2〜0.3%、クローム0.2〜0.5%、タングステン1.0〜1.5%。日立金属の炭素鋼で、古来からの日本性の刃物(和包丁など)に置く使用され、錆易いが切れ味がよい。
白紙 青紙ほど硬度は高くないが、耐食性、靭性が高く刃こぼれしにくい。鋼材を保管していた紙の色からこの名前となった。
V金ゴールド 武生鋼材の13クロームステンレス鋼、カーボン1.0%。硬度60度くらいに入る。切れ味はとても良いが研磨とか刃付がとてもむずかしくコストが高くつく。
V金2号 武生鋼材の13クローム系ステンレス鋼。V金ゴールドと良く似た鋼材であるが、V金ゴールドより作業はやや易しい反面、V金ゴールドにくらべやや切れ味は劣る。
M.V.S-8 Mはモリブデン、Vはバナジュームで0.02〜0.03%含有するもので、8はカーボン含有を意味する表ヲ。つまり、ステンレス鋼材にカーボン8%、他にモリブデン、バナジュームを含有させた鋼材。
青紙スーパー カーボン1.45%、クローム0.47%、モリブデン0.41%、バナジューム0.36%。日立金属が開発した優秀なハイカーボン鋼。長が切れし、耐久性に富んでいるが、ハイカーボン鋼のため鍛造時点の温度管理が大変難しい。刃物鋼としては最高級レベル。

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